ナンの話? 吉祥寺でのお話

 先日、スーパーで出来合いの「ナン」を買いました。

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ナンと言えば、ご存じの方は多いと思いますが、
インド北西部~中東方面で食べられる、パンの事で、
現在のパンの原型とも言われております。

主夫である私は、結構、自分でこさえたりもします。(自慢(^^ゞ)
が、やはり、出来合いとはいえ、市販されている方が柔らかくて美味しいですね。

で、この「ナン」にまつわるお話をひとつ

 

昔、吉祥寺に「アージ」という、小さなインド料理屋さんがありました。
経営者は日本人でしたが、コックさんはインドの方、小さな店でしたが、評判の良い店でした。

ある日、この店で「タンドリーチキンとナンとカレー」のセットメニューを食べていると、
隣のテーブルに60代位のおばあちゃんが座られました。

おばあちゃんは、ただのカレー屋さん位に思っていたらしく、
注文したカレーを食べながら、しきりと私の食べている物を興味深げに見ていました。

「いま、あなたが食べているパンはナンて言うの?」
と聞いてきます。
「はい〝ナン〟って言うパンですよ」
と応えると、
「あなたに聞いたのが間違いね…お店の人…こちらが召し上がっているこのパン。ナンて言うの?」
「はい、〝ナン〟というパンです」
「お店の人なのに解らないの? ダメじゃない! 店長さんに聞いてきて」
「あの、私が店長なんですが…」
「じゃあ、このパンの名前くらい知っていなさい」
「はい、あのー、ですから『ナン』という名前のパンです」
「????…あっ? あ、ああ、そうなの? 紛らわしいわね。これからは気を付けなさいね」
(↑あなたがね)

という出来事がありました。
この吉祥寺のお店、コックさんが変わって、味が落ちました。
お客の舌は侮れないもので、その後、見るからに客足が落ちてしまい、暫くしてから潰れてしまいました。残念ながら、今では存在しません。