私が猿が怖くなった訳 #猿 

本当に小さい頃の事ですが、実家の近所に猿を飼っていた家がありました。
ニホンザルだったのか、外国から来たサルだったのか覚えていません。
その猿が、ある日、逃げ出したことがあって、近所の子供たちで「少年捕獲隊」が急遽結成されました。(結成式とかあったわけではないけど)
最年少が私。最年長が八歳年上の近所のお兄さん。
二つ、三つ年上の近所子らに、長兄、次兄も一緒でした。
当時、私の田舎なんてのは、結構年の差があっても一緒に遊んでいたものでした。
「〇✖さんちの猿が逃げたーっ!」
最年長のお兄さんが叫び、みんなで、
「わーっ!」
みたいな感じで追いかけて行った…。
所までは、覚えているのですが、その後の記憶がない。
二人の兄たちに聞くと、笑いながら、顛末を話してくれました。
なんでも、逃げた猿をみんなで追いかけまわしたのだが、猿は背の高い一本松に逃げたらしいのです。
猿の完全なチョイスミスで、他に飛び移れそうな木が近くにない。
松の根方では、追ってきた子供たちが奇声を上げているし、今にも登ってきそう。
追い詰められた猿は、最年少の私に向かって飛び降りてきて、私の顔を足場に、ポーンみたいな感じで、他所にジャンプしたらしいのです。
それこそ、本当に、バンッ! と私の顔に飛び降りて、ポーンって感じだったんだそうです。

多分ですが、
「あいつが一番弱そうだ」
猿は、そう判断して、飛び降りたんでしょうね。
私も、相当恐怖だったのでしょう。まったく覚えておりません。覚えてはいないんですが、猿に対する恐怖心だけは残っています。
でも、その後、修学旅行で大分に言った時も、社員旅行で日光に行った時も、大道芸の猿回しを観たときも、猿に襲われた事はありませんね。

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