たそがれ清兵衛 #侍 #真田広之 #大杉連 #武士 #剣 #たそがれ清兵衛

個人的には、原作より、映画の方が好き。

大筋としては、まあ原作に近いと言えるストーリーなんですが、清兵衛の下の娘を語部かたりべとして物語を進めています。幕末の、貧乏平侍の暮らしが、良く分かる内容になっています。

【あらすじ】

朴訥で実直な井口清兵衛。長患いの妻が亡くなり、まだ幼い、二人の娘と認知症の母を抱え、武士のしがらみに、苦しみながら、お倉方の一人として、日々登城。お勤めに励んでいるが、貧しい暮らしに、身だしなみがどんどん汚くなってゆく。いつも同僚や上司の誘いを断り、下城時刻になると急いで帰って行くことから「たそがれ清兵衛」とあだ名されて行く。
家では、庭を耕し畑にし、夜は虫籠作りの内職をしている生活。
そんなある日、夫の酒乱が理由で、離縁して出戻った、親友・飯沼の妹・朋江ともえが訪ねてくる。久しぶりの再会。娘たちの遊び相手にもなってくれる。
朋江を送り届けると、飯沼家では酒乱の元夫・甲田豊太郎が暴れていた。止めに入る清兵衛は甲田豊太郎に、成り行きで決闘の約束をさせられる。後日、決闘の地で、真剣で切りかかる甲田を短い薪雑把まきざっぽうで叩きのめす清兵衛。しかし、この出来事は、後に清兵衛の運命を変えてゆく。
藩内で謀反が出来しゅったい。謀反方の配下であった、藩内一の剣の達人、余吾善右衛門の討ち手として清兵衛が指名される。


【余談】

●討手を命じられた時。伯父から縁談の話を持ち掛けられた時に、クドクドと断り口上を述べるシーンがあります。これが清兵衛の人柄を一番現している感じで良いです。

●清兵衛の伯父役を、晩年の丹波哲郎さんが演じてらっしゃいました。実に良い、頑固ジジイっぽさが出ています。

●朋江の元夫・甲田豊太郎を、大杉連さんが演じられておりましたが、見過ごされたNGなのか? 作為的なのか? 左手薬指に結構ゴツイ指輪をはめてらっしゃいます。飯沼家で暴れるシーンでも決闘のシーンでも、終始指輪をはめたままでした。
指輪は、時代劇では余り馴染みがありませんが、私が知らないだけで、意外に指輪文化はあったのかも知れません。

●井口清兵衛の石高
時代設定は幕末で、年俸50石になっていますが、現代の貨幣価値に置き換えると、大体120万円位になるそうです。
確かに、年俸120万円ではキツイでしょうね。まるでパートの年俸です。ただ、親友飯沼家も150石。年俸360万円だから、裕福とまでは言えない気もします。
ただし、正規藩士は、足軽に至るまで、家屋敷は藩からの貸与。つまりは社宅だったので、家賃は掛かりませんでした。丸々360万円だったらまずまずの暮らしだったかも知れません。

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【まめ知識】

語部=もともとは、朝廷内で伝承、伝説を伝える職業の事。転じてお話をする人を「かたりべ」と言うようになった。そのまま、苗字として「語部」を名乗る方も居て、語部さんはそうした朝廷内で働いていた方の子孫と考えられる。
因みに「服部」も、古くは「ふくべ」といい、同じく朝廷内で衣服を担当する職業であった。語部同様、そのまま苗字として使われた。現在では「はっとり」と読む事が多いが、たまに昔ながらの「ふくべ」と読む苗字の方もいる。
さらに因みに「倭」(やまと)さんという方、たまにおられますが、「倭」氏は日本最古にて最初の宰相だった家系です。古代にはかなり繁栄した一族だったようですが、時代が下るにつれ、勢力は減退し今では、珍しい名前になっています。
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