ドラゴン危機一発
アクションは最高、ストーリーは残念ながら陳腐
古い香港映画のストーリーに陳腐なモノが多い訳。
さすがに、現在の香港映画には、著作権の問題はキチンとされているでしょうが、昔は、香港内では著作権というものがありませんでした。ブルース・リー没後、香港のアクションスターがジャッキー・チェンに移行してからも、長く、香港では知的所有権・著作権というものが無かったそうです。ジャッキー・チェンさんは、多くの作品の台本も手掛けていましたが、台本自体書き起こさない。文書として残してしまうと、直ぐにパクられてしまう時代がありました。
全て、頭の中だけで、考えるものだから、どうしても、ストーリー的に可笑しくなりがち。だから、シンプルな正義と悪な話に落ち着きがちになったようです。
こうした理由から、ドラゴンシリーズ(燃えよドラゴンは米国映画)も、アクションは最高なのに、ストーリーはカラッきしになってしまった訳です。
ある時期から、香港映画のストーリーが良くなったのは、多分現在では著作権の保護が確立されたからではないでしょうか?
【ドラゴン危機一発 あらすじ】
中国からタイへ出稼ぎに来たチェン・チャオアン(ブルース・リー)、従弟たちの働く製氷工場で働くが工場は氷の中に麻薬隠し密売している犯罪組織の隠れ蓑だった。秘密を知った従弟たちが、次々と行方不明になってゆく。従兄弟達が殺されていた事を知ったチェンの怒りが爆発。組織ののボス（ハン・インチェ）や、その息子（トニー・リュウ）との闘いになる。
【感想】
オープニング。人気のない所で商売をするノラ・ミャオや、チンピラと分かって物を売ろうとして、商品を巻き上げられる子供のシーンからして、ちょっと変な感じがある。
行方不明の従弟たちを探しに、工場へ交渉に行くチェン達が、工場で喧嘩になりチェンの活躍で喧嘩には勝つが、従弟たちの事を忘れて、意気揚々凱旋。従妹の女の子に「お兄さんたちは?」と聞かれて、皆がシュンとしてしまう所は、ちょっとコントみたいに見える。
兎に角、アクションは最高。でも、ストーリーは陳腐です。
邦題の危機一発は一髪の誤植ではなく、あえて一発殴るなどと掛けて、危機一発としています。
子育てヒロシ的評価=★★+0.5(評価はアクションのみ)
原題：唐山大兄
邦題：ドラゴン危機一発 英語タイトル：The Big Boss
監督 ロー・ウェイ
脚本 ロー・ウェイ
製作総指揮 レイモンド・チョウ
出演者 ブルース・リー
ジェームス・ティエン
マリア・イー
ハン・インチェ
公開 【香港】1971年10月31日 【日本】1974年4月13日 上映時間 100分
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