クラスターで思い出す事 #クラスター #コロナ #感染

クラスターで思い出す事

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集団感染

クラスタ集団感染で思い出す事。
長年勤めた編集会社が倒産し、結婚式場ベースのイベント会社に転職した頃の事です。
同期に、N沼君という、関西の先物取引会社から転職してきた男が居りました。
自称、元・トップセールスマンという男でしたが、トップを張っていたという割りに「オーラ」という物がありません。普通、トップもしくは、トップに近い成績を残しているような人間であれば「自信」というオーラがあるものです。
我々企画部は、イベントを企画する事が本業でしたが、宴会などを取って来てもOK。N沼君は、企画を立てる事はできなく、もっぱら宴会などを取りに営業に廻っていましたが、営業方法の効率が大変悪い。
小さい会社が入っているような、雑居ビルの最上階から下に向かって、飛び込み訪問し、兎に角名刺を貰う。セキュリティーの厳しくなった、現在、先ずやる事はない方法ですが、昔は、よく営業研修の度胸付けでやっていたものでした。彼は、毎日電車で出掛けては、名刺をもらって歩き、返ってくると総務でハガキを貰い、手書きでお礼状を出す。
「今日は、百枚ハガキ書きましたわぁ」
満足そうに言うのですが、それが、利益に結び付かない。そりゃあ、そうでしょう。いきなり飛び込みでやってきて、ちょっとした自己紹介の後「兎に角名刺ください」という程度の営業ですから、興味を持って貰える確率は低い。経費と労力ばかり消耗して、ほとんど意味がない。
私は、こうした営業の場合、ファックスを利用していました。挨拶と会社概要、要件を書いてファックスすれば、会社に居ながら営業を掛けられますし、要件をA4一枚くらいに纏めれば読んでもらえるうえに、興味のある会社からは連絡が来ていました。その後の営業が楽になるので、私の場合、奇をてらう時以外、滅多な事で飛び込み営業なんてした事はありませんでした。いわゆる営業は苦手でしたしね。何より、イベントの企画を立てる方が面白かったし、当たれば宴会などよりも、はるかに収益も大きいものでした。
前置きが長くなりましたが、そんなこんなで、ちょっと大きいイベントを企画し、毎日準備に忙しかった頃に、N沼君が風邪を引いているのに出社して来たことがあります。
感染させられたら迷惑だったので、帰って休むように言ったのですが、
「いや、大丈夫っス!」
といって、帰ろうとしません。
「いや、沼ちゃんの事を心配してるんじゃなくて、感染うつされたら迷惑だから」
それでも、帰らない上に、当時は、風邪位で休むものではない。という風潮もありましたから、会社も特に注意をしませんでした。N沼君もそうした教育を受けてきた一人だったんでしょう。
連日の準備で疲れ切っている身体に、案の定、私を始め集まってもらった、イベントスタッフに風邪が蔓延してしまいました。
連日テレビでクラスターの言葉を聞くたびに、N沼君の、
「大丈夫っス!」
が思い出されて仕方ありません。

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