エスカレーター本来の意味 #エスカレーター #歩かない #マナー

エスカレーターの原点に戻ろう。鉄道各社「歩かないで」の呼び掛け

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日経ニュースより

【片側開け習慣の始まり】
世界的には、1940~50年頃のロンドンの地下鉄から始まったと言われています。
その後、徐々に世界に広まり、日本でも1970年の大阪万博の年に、欧米からの来訪者を意識して、片側(左)空けが始まったと言われています。80年代に関西に住んでいた、私の経験では、「エスカレーター」や「動く歩道」で歩くと、注意されていたので、まだ定着はしていなかったと思います。都内でも1980年代には「片側(右)を空けて、急ぐ利用者に道を譲るのが良いマナー」という認識が少しずつ広まったといわれていますが、当たり前になったのは90年に近い頃だった気もします。
「欧米では当たり前」という事で、日本国内では、正しいマナーという認識に、自信を持ったように感じます。
【原点に戻って考えると】
エスカレーターとは、本来、足腰の弱いお年寄りや、身体にハンデを抱えた人達の、昇降を手助けする道具で、健常者も使えますよ。という、ユニヴァーサル・デザインのひとつです。
以前、ウチのカミサンが妊婦の頃に、一人幅エスカレーターで、後ろの女性に「急いでいるんですけど」と煽られたお話しを書きましたが、現状、エスカレーターは「急ぐ人の乗物」と化し、本来の利用者は「ついで」になってしまっています。
今回の、鉄道各社の取り組みに対しても、
「忙しいときは取引先への移動時間も限られる。急いでいるときは止まりたくない」
「階段がないところもある。歩きたい人のことも考えて」
という、反発意見もみられたので「急ぐ人のモノ」という認識は、なかなかの重症といいますか、強く残っているようですね。一方で「歩くべきではない」と考える人も多い様ですが…
【時間を掛けて理解して貰うしかないのかも】
エスカレーター片側開け。関東では右開けになりますが、左手の不自由な人、左足を怪我して松葉杖の人が乗ると、ベルトには右手で掴まるしかありません。難しいですし、危険を伴います。
お年寄りをエスコートする時も、前後に立つより、横に立った方がエスコートも安全な事は、ちょっと経験してみると、分かると思うのですが…「年寄やハンデのある人は、エレベーターを使いなさい」って感覚なんですかね。だったら本末転倒というものです。
かく言う私も、以前は、エスカレーターを歩いていました。ある時、親戚の伯母が上京してきて、エスコートした時、エスカレーターを歩くことは、歩いている本人だけでなく、歩かない人まで危険にさらしている事に気づきました。それ以来歩いて居ませんし、倅にも「歩かない」を指導しています。
まあ、自分自身が年を取ったり、身体的にハンデを背負ってしまうか、でもしない限り、なかなか理解は出来ない事なのかも知れません。ゆっくりと、時間を掛けて、エスカレーター本来の意味を理解してもらうしかないのでしょう。

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このピクトグラムに従って乗れない

【でも、日本から発信する事は良い事だと思います】
公共マナー等、日本人は「欧米」で常識なら、それは正しいと思っている人が多いですが、受け入れる前に、正しいかどうか検証してみるクセ位は、そろそろ身に着けて欲しいものです。
エスカレーター問題にしても、本来の目的を考えれば、欧州発祥の片側開けは、モラル的にもマナー的にも、健常者寄りだと分かったはずです。(三十代まで分からなかった私が言うのもなんですが)それを考えれば、日本から「エスカレーターは歩かない」を発信する。を始めたのは良い事だと思います。ただ、ひとつ、欲を言えば「本来の意味」を全面に押し出してもらいたいです。
【ちょっと話は逸れますが】
昨今の性蔑視問題の事です。確かに、ある老翁の女性蔑視は問題で、改善されるべき問題だとは思います。しかし、老翁に反発した海外の人権団体の言も、また、民族蔑視、老人蔑視、男性蔑視に繋がる発言をしています。結局のところ、女性が蔑視された事実が許せないだけで、自身も老翁と同質の神経を以て、似たような差別をしている事に気づいて居ません。
それを、無意識なのか、分かっていて敢えてなのか、スルーして考えを同調させる日本人が多いのは、驚きました。
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