【小学生に捧ぐ】何故冬は寒くて夏は暑いの? #太陽 #小学生 #理科 #夏と冬

【小学生に捧ぐ】何故冬は寒くて夏は暑いの?

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ある、ワイドショー番組のお天気コーナーで、気象予報士さんが「どうして、夏は暑く、冬は寒いのか」という理由に、次のような事を言っておりました。
「地球の傾きで、北半球は、冬、太陽から遠くなり、夏は太陽に近くなる。だから、冬は寒く夏は暑い」
要するに、地球の自転軸の傾き(約23.4度)による、太陽との距離が変わるから寒暖が起きると、イラストを使ってまで説明しておられました。
(合計し、夏と冬の斜度を約50度としていた。地球は、ユラユラ顔を上げ下げしている様に思っているのかも知れません)

マジか

一瞬、驚きましたけど、大間違いなので良い子の皆さんは信じない様に。
ちょっと面倒くさいとは思いますが、子供たちの為に、ザックリと間違いである事を書きたいと思います。

夏冬の温度差は、太陽との距離ではない

北半球の夏が暑く、冬が寒いのは、地表に当たる太陽光の量によります。
出きるだけわかり易く説明しますと、まず、水平方向に、一センチ間隔で五本の線を引きます。これを太陽光の束といたしましょう。
五本の平行線(太陽光)に対し、長さ五センチの棒(地表)を直角に宛がうと、五本の線は全て、棒に当たる事になります。
しかし、棒を斜めにして行くと、当たって行く線の数は減って行きますね。
それだけ棒(地表)に当たる光の量が減る事になります。つまり、光「5本」で地表「5㎝」を温めていたのに、光「3本」や「2本」で地表「5㎝」を温めなくてはならなくなります。これが冬です。
地球の傾きで、北半球の冬は、太陽に対し地表が斜めになりますから、夏より地表を温める事が出来なくなります。加えて、北極圏が「極夜」になる様に、北半球に日陰の面積も増えます。だから、冬は寒いわけです。(「極夜」冬の南北極で太陽が昇らず、二か月間も夜が続く事)

太陽との距離が暑さを決めるなら、北半球の冬は暑くなくてはならない

惑星(地球)が恒星(太陽)を周回する事を「公転」と言います。 (衛星が惑星を周回することも公転と言う)
しかし、地球の周回軌道は正円でもなく、その中心に太陽がある訳でもありません。
実はかなり楕円軌道を描いていて、七月に約1億 5200万 km太陽から離れ(遠日点)、一月ころ約1億4700万kmに近づきます(近日点)。
その差、なんと500万 km。地球の赤道直径が1万2千742 kmですから、約392個分の地球が並ぶ距離の差があります。
「太陽との距離が暑さの決め手」
であるのなら、冬こそ、北半球は暑くならなくてはなりませんね。
しかし、南半球の夏は暑く、紫外線を極端に恐れるのは、それだけ太陽に近づいているから。という事も事実です。近日点で、太陽光が地表に対して直角に近い南半球の夏は、北半球の夏に比べて温度も上り危険ではあります。

太陽の「熱」で地球は温められている訳では無い

私たちは、日ごろ、大気、水など、あらゆる物質の中で生活しているために、「熱」とは伝わって来るもの、と思いがちなんですが、熱が伝わるのは「物質」があっての事です。
物質の無い、宇宙空間では、熱は伝わる事が出来ません。
ですから、太陽の発した熱が宇宙を旅して地球にやってくる訳ではありません。
であるのに、何故、お日様の光は温かく感じるのでしょうか?
それは、ヒーター等でおなじみの「赤外線」によるものです。太陽光の中の主に赤外線が地表を温めています。
しかし、赤外線にも「温度」がある訳でなく、なにかしら物質に当たる事で、その分子を揺らし発熱させています。厳密には、分子よりもさらに小さい、原子と原子を結ぶバネのような物があって、赤外線の周波数に、そのバネが共鳴する事で激しく揺れ、発熱しています。
光そのものには「熱」はなく、物に当たって初めて熱を発します。
最も恐ろしい光が「ガンマ線」です。超新星爆発核分裂等で発する殺人光線ですが、物質に触れると瞬時に数万度の温度を発します。(量によりますが)

太陽は燃えている訳ではない

地球上で生活していると、物が燃えて発熱すると思いがちになります。
「物が燃える」とは、急激な酸化現象の事で、炎も酸化熱によって発生したガスが酸化している現象です。このイメージで、太陽も燃えている様に感じます。
しかし、太陽は水素等の核融合によって起こる、ガンマ線などの発光が、物質にぶつかって膨大な熱量を発しています。
太陽の中心温度は約1600万度もありますが、表面温度は約6000度と意外に低く、太陽の大気層にあたるコロナガスにアルペン波という磁気流体波…まあ、これも広義的に光の一種ですが、これがコロナガスに伝わって、100万~300万度という熱を発し、その中でさらに数千万度と、急激に温度が上がって爆発したガスが太陽フレアと呼ばれています。
いずれも、磁場~電波という光の仲間が物質にぶつかる事によって、発熱しています。
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