居合の達人「座頭市」 #パラリンピック #座頭市 #音

居合の達人「座頭市

ゴールボールブラインドサッカー等の「音」で思い出したこと「座頭市

座頭市勝新太郎さんが長く演じられ、香港や東南アジアでも人気だった、昔の時代劇です。
近年…でもないかな? 北野武さんが自ら監督も務めて、座頭市を演じられましたし、「市」は女である設定で、綾瀬はるかさんも演じられました。
いずれも、盲目の居合道の達人という設定になっています。
北野監督の「座頭市」は、実は盲人を装っていたという設定でしたが…
たまに時代映画などで、相手の剣速に翻弄される主人公が、にわかに目を閉じ、気配で相手を斬り伏せて逆転勝利。という場面があったりします。

人間の神経伝達速度は意外に遅い

私たち人間は、日常で目に映る光景は、間髪なく脳に伝わっていると思いがちですが、実は目に入った光景が、脳に届くまでに平均0.1秒もかかっています。(0.08から0.12秒)
でも、0.1秒も遅れているという実感はありませんね。
私たちは無意識に、0.1秒の差を埋めるために、先を予測して観ている為にズレを感じていません。しかし、景色がその予想に反した場合、反応できません。
例えば、エスカレーターが動いていると思い、乗ってみたら動いてなくて、ズッコケルなんてのも、予測の景色に裏切られて、それに身体が対応できないからです。
これを利用した、武術の高度な技に、相手の予想を裏切って「居付かせる」(動けなくする)というのがあります。YouTube等で「○○に黒帯の資格なし」なんてコメントされている試合は、大抵この高度な駆け引きで、動けなくなっている事によります。

人間は音への反応の方が早い

ある実験で、長さ何センチか忘れてしまったんですが、20㎝程度だったでしょうか、一本の棒を人差し指と親指で摘まんで吊るし、その真ん中辺りを被験者に、直ぐ摘まめる位に、同じ指で待機してもらいます。「よく見て、指を離したと思ったら、即、摘まんで取ってね」と言ってアトランダムなタイミングで落とすと、偶然を除いて先ず取れません。信じられない位、棒は、被験者の指をすり抜けてゆきます。
視覚に頼っている限り、神経の伝達速度よりも、棒の落ちる速度の方が早いからです。
次に、目を閉じて貰い、「棒を離す時「ハイ」と言うので摘まみとってみて」というと、今度は先ず殆ど取れるようになります。人は、音の方が早く脳に伝わります。
な、訳で、「座頭市」は盲目でありながら、早い反応が出きるのは、目ではなく音に頼っているからな訳ですね。

もう少し細かく言うと

目から入った情報が脳に届く迄に0.1秒掛かります。それに対する身体の反応に0.1秒掛かります。例えば、予測していないボールが目の前に突然現れると、反射行動に0.2秒もかかり傍目には間抜けな動きに見えるでしょう。でも音からの反射行動はその半分の速さで済みます。
これは、哺乳類の感覚器官で最初に発達したのが「耳」、最後に発達したのが「目」だからだと言われています。
【因みに】反射神経の伝達速度は鍛えられない
スポーツ選手。特にボクサー等は、反射神経の伝達速度が鋭く感じますが、実際は一般人と変わりません。昔、ある番組で、スポーツ経験のない女子アナウンサーが、当時の世界チャンプの一人だった、薬師寺保栄選手と反射神経比べをやっていましたが、平均的には女子アナの方が僅かながら早かった程でした。
しかし、現実、アスリートの反射運動は早い
アスリートは脊髄反射を利用しています。条件反射に近いもので、沢山の経験を積むことによって素早い反射運動を可能にしています。経験にない動きに反応できないのは、豹、虎、ライオン等の獣も同じです。面白い所では、獲物を追いかけるという経験しかない若い豹が、反撃された事に対応できず、尻もちを付いたまま固まってしまった映像がありました。
ですから、スポーツの練習の一番の意味は、身体を思うように動かせる様に、とっさの動きに反応できるように経験を積ませる事が目的な訳です。
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