ハーシーのチョコレート
ある、日本在住の米国人女性。そのYouTubeチャンネルを見ていると、日本の食べ物について語っていました。
「日本は全体に食べ物がおいしい」
これは、良く聞きますね。日本人として、海外の方にこう言われると嬉しいものです。
「お菓子のクオリティーが高い。アメリカのお菓子って、甘いお菓子は、ただただ甘いだけ」
と言っておられました。で、ちょっと思い出したこと。
ハーシーのチョコ
昔々、私がまだ高校生だったころ、作家・勝目梓さんのエッセイを読んでいて、初めて「ハーシー」という名のチョコレートの存在を知りました。
勝目さんは、戦後間もない頃、米軍施設でアルバイトをしていた事があるらしく、仕事で伺った進駐米兵のお宅で、アメリカという国の豊かさを目にします。
「電気冷蔵庫、インスタントコーヒー、そしてハーシーのチョコレート…こんな物を作れる国と戦争して勝てるわけがない」
と、勝目さんは思ったそうです。
このエッセイを読んで、私が興味を持ったのは、
「ハーシーのチョコレート」
一体どんなものなんだろう？ チョコレートの国のチョコだから凄くおいしいに違いない。と思っていました。（チョコレートはベルギーが有名ですけどね）
しかし、私の故郷は田舎。舶来のチョコレートなんて売ってないので、ハーシーのチョコレートにはお目に掛かれません。
ボンヤリと、「いつか食べてみたい」と思っておりましたが、田舎にいるうちに、その興味も段々と薄れてゆきます。
何年かして、喜多島隆さんの小説を読んでいると、ハーシーのチョコレートが再登場。
もう、東京に住んでいたので、スーパー等で探してみたものの、意外に売っていません。
今でこそ、コンビニレベルで売っていることもある「ハーシーチョコ」ですが、当時は、多分、都心の大型デパートでも行かなければ、無かったのかも知れませんね。
しかし、そんな、ある日、近所の商店街の小さな輸入雑貨屋で、ハーシーのチョコレートを偶然見つけます。
憧れのハーシーのチョコレート
一枚買って帰って、食べてみると、これが、歯の溶けそうな激甘。
「なんじゃこりゃ？」
まるで、茶色い白砂糖を食べてるみたい。黒糖のようなコクがあるわけではありません。
茶色いが、あくまで、白砂糖の甘さ。いや、下手すりゃ、白砂糖より甘いかも？
甘いものは嫌いではありませんが、何にでも「限度」というものがありますね。
初めて、アメリカ人の味覚を疑った瞬間でした。
まあ、アメリカにだって、美味しいお菓子はあるとは思いますし、現在のハーシーチョコは、甘さが抑えてあるかも知れませんけど…
歯が溶けそうで思い出したこと
昔、「コーラを飲むと、歯が溶ける」と言われていました。
体内から、カルシウムが溶けだして、骨も脆くなる。と言われていたものです。
現在では、「迷信」とされています。
しかし、私が中学生の頃、理科の先生が歯医者で抜いた、自分の「親知らず」を有名コーラに、何日か漬け込んだ物をバットに入れて持ってきたことがあります。
既に、他所のクラスで切って見せたらしく、親知らずは、少し切られた痕がありました。
先生が、解剖用のメスを取り出して、コーラ浸しの歯に押し当てると、何というか、よく切れる刃物でゴムを切るみたいな、硬めの羊羹が切れるような…軟骨が切られる感じで、スライスされて行きました。
「コーラは、歯に悪い証拠だな」
と言われました。
先生の親知らずは、一体、どれくらい漬け込まれていたのかは分かりませんが、確かに、アレを見せられれば説得力はあります。それ以来、ちょっとコーラは苦手です。
「甘い」で思い出す事
日本には、小豆に砂糖を入れて作る「あんこ」という物がありますね。
これ、豆を良く食べるブラジルの方からすると、考えられない事なんだそうです。
「豆料理は塩味ベースが当たり前」なブラジル人からすると、豆に砂糖を入れるなんて気持ち悪い。ご飯に砂糖を混ぜ込んで食べる様な違和感があるらしい。（おはぎなんかは、ご飯にあんこまぶしますが、混ぜる訳ではないですね）
でも、コーヒーに死ぬほど砂糖入れる人たちに言われたくない
という、気持ちも少しあります。ブラジルでは180㏄のコーヒーに、ペットシュガー五～六本分の砂糖を入れ、その上澄みを飲むのが一般的だそうですが、日本人…少なくとも私からすると、考えられません。
「茶碗蒸し」と「プリン」の違い？
まあ、単純に文化の違なんでしょうね。同じ、卵を凝固させた料理でも、出汁ベースなら茶碗蒸し、砂糖ならプリンみたいな…
体内からカルシウムが溶けだす
尿管結石・尿道結石・尿路結石
私の古―い友人が、二十代中ごろに「夢」を追って会社を辞めました。
親から生活費を仕送ってもらい、安アパートに引きこもりの生活。いつ訪問してもベッドでゴロゴロしていました。
そんなある日、その友人から「入院した」と言う連絡が入ります。
見舞いに行くと、尿管結石だったか尿道結石だったかになったと言います。
「すっごい痛いんだわ」
と言っておりましたが、結局、超音波かなんかで砕いて出したらしいです。
尿管結石等は何故出来るか
体内から、カルシウムが溶けだすからだそうです。溶けだす最大の理由は「運動不足」。友人も、いつもゴロゴロしていたために、体内でカルシウムが不要となって、排出。結果、尿管辺りに結石してしまったわけですね。
そして数年前
夢を諦めて、友人は田舎に帰って行きました。まあ、諦めるも何も、会社を辞めた後は、東京でゴロゴロしていただけでしたが、数年前に、何十年かぶりに連絡があって、「骨粗鬆症で骨折した」と言っておりました。
若い頃の運動不足が、年取ってから祟ったみたいです。運動不足には気を付けましょうね。
因みに
インスタントコーヒーは日本の発明で、1899年のシカゴ万博に出展。現在のネスレ（旧・ネッスル）が日本から特許権を買い取りました。十九世紀末の日本では、まだコーヒーの需要は望めなかったのでしょう。
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