ザ! 世界仰天ニュース(R3.10.5)
昨日の「ザ! 世界仰天ニュース」（日本テレビ系）
最後二つは、日本の事件だったので、ちょっと真剣に観てしまいました。
「秋葉原無差別殺傷事件」
2008年に起きた、凄惨な事件でしたね。
犯行に及んだ男は、他人とのコミュニケーションがうまく取れず、孤独。携帯の掲示板に自虐的な書き込みをし、それに対するレスを心の支えに生きていた。やがて、掲示板が荒らされはじめ、書き込みに誰も反応してくれなくなる。自殺をほのめかしても、反応なし、ドンドン追い詰められて行き、誰かに掲示板に戻ってきてもらうために、無差別殺傷事件という、とんでもない事件を起こしてしまいます。
事件当時の報道を思い起こし、今回の番組の構成でも、見る限り、心の支えを失ったにせよ。「勝手に追い込まれていった」と、言う感は否めません。しかし、恐ろしいですね。「殺人をするしかない」という自身の追い込み方。
子供のころ、次兄のクラスメイトに不登校児が居ましたが、放課後、学校に来ない事を理由に、兄たちが追いかけまわしていました。
しかし、追われるその子は楽しそうでした。注目され、皆が構ってくれる事が嬉しかったのかも知れません。なんか、ちょっとそれに似ていて、思い出してしまいました。
障害者郵便制度悪用事件
通常一通当たり120円掛かる郵送費を、「身体障碍者用低料金制度」を利用する事で、8円に抑え、その差額を不正に得ていた事件です。
実際は、厚生労働省の係長一人が、「凛の会」から強要される形で、勝手に証明書を作ってしまったのですが、大阪地検は、参院議員から、厚労省のキャリア女性を巻き込んだ、大掛かりなストーリーを作り出し、証拠、自供の捏造で、キャリア女性を主犯格として追い詰めてゆきます。
証人の誰も、嘘の自供はしていないのに、検事側の筋書きに合わせ、調書は作られてゆきます。
些細な矛盾点と、議員が、凛の会会長と会っていないことが明らかとなり、キャリア女性の無実が証明され、無罪となります。
しかし、都合の良い調書を取った検事らは罪に問われることはなかったんですね。そこが納得行かない所です。
ただ、データの日時を改竄した特捜部の主任検事が「証拠隠滅」で逮捕。
大阪地検特捜部の、部長、副部長らが「犯人隠避」の容疑で逮捕されていますから、まあ、そこは、せめてもの救いと言いますか、良かったと思います。しかし、こちらも、冤罪事件として恐ろしい事件でした。
番組ナレーションで、「勿論、全ての検事がそういう訳ではない」としておりましたが、結構、身に覚えのない事件で、有罪判決を受けた人は居るような気がします。
最近では、取り調べの可視化も進んでいるようですが、まだ完全ではないようですね。
冤罪事件で思い出した二例
足利事件
三人の女児が誘拐され、殺された上、群馬県渡良瀬川河川敷に遺体が遺棄された事件ですが、犯人として逮捕された男性は、無実でした。事件の翌年1991年当時のDNA鑑定の精度は不完全でしたが、「遺留物の遺伝子との一致」だった為、犯人として逮捕。2009年。精度の上がった再鑑定で別人のDNAと分かり釈放されます。しかし、二十年近くも服役させられています。
事件そのものも、真犯人が分らないまま、公訴時効となってしまっていますが、これなども恐ろしい冤罪事件でしたね。
松本サリン事件
オウム真理教が、「地下鉄サリン事件」の予行演習で行った、毒ガステロ事件ですが、事件当初、最初の通報者の男性が犯人として疑われました。
サリンに倒れた奥さんの病室で、息子さんとの会話中、笑顔を見せた事が、「怪しい」という理由のひとつだったそうです。
しかも、男性は農薬を調合する資格を持っていたため、「間違いない」という事になりましたが、男性宅に置いてある薬品類で、サリンは作れませんでした。
それでも、警察は「絶対あいつに間違いないんだ」という眼目で、通称「ポリ検」ポリグラフ検査に掛けます。結局、ウソをついている反応は出なかったのですが、警察は兎にも角にも「あいつに間違いない」に憑りつかれているため、男性に対し「出たよ」（反応が）とハッタリをかまします。
どの質問で出たんですか？
○○の所で出た
というやり取りがあり、「では、そのグラフを見せてください」と言っても、警察は見せなかったと言います。反応が現れなかったので見せようがありません。
後に、「地下鉄サリン事件」が起き、男性の無実が分り、無罪となりますが、これなども、恐ろしい冤罪事件だったと思います。
【余談】
地下鉄サリン事件の時、なぜだか、聖書の「出エジプト記」を思い出してしまいました。
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