ざっくり一神教の話「アフガニスタン」と言う土地 #一神教 #イスラム教 #キリスト教 #ユダヤ教 #拝火教

ざっくり一神教の話

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一神教は絵画も偶像として認めていない

アフガニスタン。米軍が撤退することになってから、ニュースで騒がれることが多くなりました。大昔、ソ連軍も米軍と同じ事をやって、疲れ果てて撤退しています。

一神教の故郷アフガニスタン

アフガニスタンは、現在「イスラム教徒」の国として認識されていますが、そのイスラム教の大元、ゾロアスター教 (拝火教)の生まれた土地です。(厳密にはイラン北東部が含まれる)

ゾロアスター教

確認されている中で、世界最古の宗教とされ「一神教」の祖となった宗教です。アフラマズダ英智(英智の主)という、たった一柱の神を崇めます。ゾロアスター教のシンボルとも言える「聖火」を護り保持するところから「拝火教」とも呼ばれます。

宗教は、地域の生活様式が反映する

日本では「八百万神やおろずのかみ」と言って、八百万柱もの神様が居ます。神羅万象。木、水、空、土、あらゆる物に神がいて、それぞれがパートを受け持ち、関わり合っているという考えです。物質に恵まれている農耕に適した地域、人々の生活様式が反映し、細分化した神様感が誕生しました。
荒涼とした土地、イラン高原、アフガン等の乾燥気候地では、ニラ系の丈の低い草原位しかなく、動物も、その環境に特化した、羊、馬類しかいません。作物にしても、乾燥に比較的強い小麦類が多少栽培出来た位でした。農耕に適さない土地のため、羊らを家畜化する遊牧が発達します。
羅針盤の発明されていない古代、牧草を求めての移動は困難を極めます。
家畜を飢えさせないため、いては一族を飢えさせない為には、迅速かつ正確な移動が要求されます。その為に、財産分与型の農耕社会のような「合議」という悠長な事が出来ません。誰か、独裁的に「ガツン」と決断できる人物を必要としました。この様な生活様式が反映し、「神様は一柱で良い。むしろ、一柱でなくてはならない」という考えが生まれます。
【因みに】ヨーロッパ人は農耕民族なので、日本と同じく、元々は木の神、水の神、火の神、等、沢山の神が居ました。しかし、一神教であるキリスト教が入ってきたため、先住の神様達の処遇に困り「妖精」という形にして、折り合いをつけています。

巡り巡って、イスラム

一神教拝火教の段階で、ほぼ完成されていました。天使(エンジェル)も拝火教の段階で既に存在します。聖書の「創世記」は、ほぼペルシア内で語り継がれて来たお話です。
一神教ゾロアスター教 モーセの手により、ユダヤ人に伝えられ、ユダヤ人キリストの手により万人のものとなり、ムハンマドの手により、完成形を見ました。そして、アフラ・マズダ(ゴッド)はイスラムとして、故郷、アフガニスタンに戻って来た感じです。(「拝火教」も現存していますが)

一神教の男尊女卑観

農耕社会は、作業が細分化され、女性、子供、老人、或いは身体に障碍を持つ人であっても、「出来る仕事」というものがあります。しかし、遊牧では、馬を駆り、家畜を誘導しつつ、住居事移動を続ける為に、壮健で逞しい、青年期の男性こそが最も必要と考えられました。
大人になれば、戦力になる男児は大切にされ、女性は子孫を増やすための存在。老人は戦力外と見ています。一方で、だからこそ無力な婦女子は、男が守ってやらねばならない。という考え方もあります。日本人は欧米というと、女性を大切にし、自然発生的に男女の平等があったように思いがちです。現実は、遊牧の考えが農耕社会に入り込んだ事で、歪んだ解釈になっている面も否めません。女性や身障者に対する厳しい差別の歴史があります。そうした差別との闘かった歴史があり、差別者を納得させた上で権利を勝ち取っています。

遊牧の神は健常者が好き

聖書・「レビ記」「サムエル紀下」の中などで、神様は身障者に対し酷い差別発言をしています。当時は「身障者」という言葉が無かったからでしょう。事細かに、不自由な箇所を挙げ連ねていますが、要するに「身障者と生理中の女性は、私に近づいてはならない」と言っています。
欧米社会で、時々、身障者に対する差別発言が出るのもこれらの影響があります。
【余談ですが】私は日本人の宗教観が好き
年末年始には、神社に詣で、結婚式は神前式かキリスト教式で行い、キリスト教徒でもないのに神の前で永遠の愛を誓い。葬儀は仏教式。(真の仏式ではないが)
その時、その時で、色んな宗教様式で冠婚葬祭を行う日本人。
「節操がない」
と言ってしまえばそれまでですが、宗教とはサービス業に他なりません。その時々で、心をケアしてくれれば、何式であっても、それはそれで良い。と私は思います。
その意味で、日本人の多くは、無意識ながらも、宗教の本質を理解しているのではないか? とも思っています。
外来語を国語に翻訳する。漢字を音読みの他、訓読みにする等と同じく。これは、日本人の優れた合理性のひとつと私は考えています。
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