ちょっとだけ外来種の事 #外来種 #ハクビシン #ブラックバス #アライグマ

ちょっとだけ外来種の事

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急に外来種と誹られ始めたハクビシン

膝の水、全部抜く
じゃなくって、東京7チャンネルの「池の水全部抜く」
地方地方からの依頼で、「お堀」や「ため池」の水を抜いて、指定外来種を捕まえている番組。
一概に悪いとは思いませんが、余り、「外来種外来種」と騒ぐのもどうなのか? と思う時もあります。確かに、人間にとって脅威となる外来生物は困りますけど。

アライグマ

70年代後半頃に、岐阜県辺りで野生化したアライグマが目撃され、現在では、かなり全国規模に生息しています。京都の清水寺を荒らしたりして、よくニュースにもなっていますね。
このアライグマ、何が問題かというと、雑食性でなんでも食い荒らす他、家ネコ位なら食い殺すと言う程、獰猛。家屋の壁を破り、天井裏に巣を作って糞尿をまき散らすという、害獣です。

映画グレムリンのモデル

死人が出る程の悪戯をし、凶暴極まりない、クリーチャー「グレムリン」。
何万匹中一匹の割合で、「モグアイ」と呼ばれる、気立ての優しい個体がいるが、基本は悪魔、モンスターです。このモデルが、アライグマなんだそうです。

日本に輸入された経緯

テレビアニメで放映された「アライグマ・ラスカル」が、輸入ブームに火をつけました。
心優しい性格の、アライグマの「ラスカル」。グレムリンの「モグアイ」みたく、何万匹に一匹という、奇跡のアライグマだけを見て、飼ってみたものの、殆どがグレムリンタイプだった為に、手に余った、心無い飼い主によって野に放たれた事が、現在の問題を生み出しました。
しかし、現在では、動物園や一般飼育からとされている。騒がれ始めた当初は「捨てられた」としていましたけど。
余談ですが、我が故郷にも、世界的に有名になってしまった、「ウサギ島」があります。
私が子供のころは、「ウサギを」事が大問題になっていましたが、現在ではそれを逆手に取って、観光地になり、「ウサギを」という言い方に変わっています。

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アライグマは見た目より怖い
ハクビシン

少なくとも、江戸時代には、既に日本に生息していたらしく、文献でもその存在は明らかにされています。在来種と思われていました。
所が、最近になって外来種である事が判明(?) 
なんか、ちょっと可哀そうですね。ある日突然。
「お前は外来種だ!」
と指さされ
「えっ? ぼくぅ?」
みたいな。
我が家は、少なくとも五百年は、日本人として家系を繋いで来ていますが、それが、ある日、突然「お前は外来種だ!」と、指さされたら傷つくでしょうね。
まあ、ハクビシンの場合、アライグマほど獰猛ではない様ですが、同じく、人家の屋根裏に巣を作って、糞尿まき散らす事で、急に嫌われ始めたのだと思います。

ブラックバス、レンギョ、ソウギョウシガエル

ここいら四種は「食用」として、移入されましたが、食の貧しい時代でも、どれも食用として定着していません。
「鯉の洗い」や「鯉こく」「鮒ずし」の例外はあっても、日本人は泥臭い川魚を嫌う傾向にあって、そこいらに原因があった様に思います。
同じ川魚でも、アユやマス、サケのような清流、渓流に棲む、ヌメリが無く臭みの殆どない魚なら、一般に食べられていますね。ウシガエルも鶏のささ身に似ていると言われますが、実際に、食べた事がありますけど、食感は確かに似ていても、鶏では有りえない生臭さがありました。
ブラックバスも、食べればそれなりに旨いとは聞きますが、スーパーの鮮魚売り場に並ぶことは、まあ、ありません。
やっぱり、名前が良くない。寿司ネタなんかでお馴染みの「スズキ」と近縁種らしいので、和名を「カワスズキ」とかにしていれば、意外に大衆に受け入れられたかも知れません。
なのに、在来種の「スズキ」の方を「シーバス」と呼び始めて、ブラックバスの方に寄せました。
レンギョ、ソウギョに関しては、日本では利根川水系位でしか繁殖出来ないらしいので、素人の私個人は、それほど心配するような事ではないと思います。
因みに、現在、アメリカで「カープ」(鯉)が、外来種として問題になっているそうですが、大方はレンギョの事らしいです。
しかし、所謂、鯉もブラックバスの卵を食い荒らしている。として、問題になっていると聞きました。
そこで、素朴な疑問なのですが、
「なら、鯉が普通に居る日本で、ブラックバスが減少しないのは何故だろう」と思います。
計り知れない自然のからくりがあるのかも知れません。
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ミシシッピアカミミガメミドリガメ

むかーし、縁日等で売られていた「ミドリガメ」。私は可愛いと思ったことは一度もありませんが、可愛いとして結構子供たちに人気でした。
アメリカから大量輸入された、ミドリガメが野生化し、大人になってミシシッピアカミミガメとして、昨今問題ですね。特に、蓮池でハスの葉から茎まで食い尽くすので問題になっています。
日本各地での繁殖が問題となっていますが、出身地のアメリカ、ミシシッピ川では絶滅危惧種なんだそうです。なんか、皮肉というか、変な話しです。
だったら、日本から輸出すれば良いのに…と思うのも、素人考えなんでしょう。
しかし、生物はアカミミガメの様に、出身地ではライバルが強力すぎて、滅亡の一途を辿っていた種が、ライバルのいない新天地を目指して移動。移動先で繁栄する。という例も、結構あるそうです。
人間にとって迷惑な外来生物。人間が勝手に、或いは、知らずに連れてきたのは確かですが、生物も人間を利用して移動して来た。とも考えられます。
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ハイブリッド種

異種の物の組み合わせによって生み出される物。あるいは生き物を意味します。
要するに「雑種」という意味ですが、「雑種」の方が環境の変化に対応が利き、生き残れる確立が高くなると言われています。

キラービー(殺人ミツバチ)

問題ハイブリッド種として最も有名なのが、アメリカ大陸を席巻しつつある「キラービー」です。沢山の蜂蜜を採ろうとして、アフリカミツバチとヨーロッパミツバチを掛け合わせたところ、凶暴で攻撃的なミツバチが誕生。うっかり、巣に近づいて刺されると、仲間が群がってきて、執拗に刺すそうです。普通のミツバチは、刺しても巣から離れれば執拗に追いかけてくることは、まあ、ありません。これが野生化して、南北アメリカではかなり問題になっています。
キラービーに日本ミツバチが掛け合わされたら、「蜂球」も作れて、ミツバチを殺すダニにも耐性を持つ、もっと恐ろしいミツバチになるかも知れません。

「スーパーハブ」スーパーカブではない

「スーパー」で句切って「ハブ」と繋げると、どこかの、のどかなスーパーマーケットみたいですね、「あそこのお店はお酒が安い…」みたいな。
でも、現在沖縄で問題化しつつある、ハイブリッドハブの事です。
台湾にもハブが居て、沖縄種よりも小ぶりらしいのですが、凶暴で毒性が強い。この狂暴かつ毒性の強さに目を付けた「ハブ酒」の製造者が、既に地元にハブが居るにもかかわらず、台湾から輸入。それが逃げ出して、沖縄ハブと交雑。大型で獰猛、しかも毒性がアップ。というハイブリッド種を作り出してしまいました。毒が強いから、より強い「ハブ酒」が作れると思ったんでしょうか。

マムシとハブの幻想】

ハブ酒」の他に、九州以北には「マムシ酒」というものがありますね。
マムシ(ハブもマムシ科の蛇)の交尾は、丸1日続くので、その精力に魅せられた、人間、多分男性のみが、「あいつを食ったら」「あいつを酒に漬け込んで、呑んだら」さぞかし、元気になれるだろう。と思いました。
所が、交尾時間は丸1日であっても、交尾回数は年に一回位なんだそうで、生物的に精力絶倫という訳ではありません。
上方落語の枕話に、「マムシの会話」というものがあって、
「わしらは年に一回しか交尾せんが、人間どもは、毎日でも交尾しよる。あいつら食うたら、精力絶倫になれるで」というのがあります。
毎日でも発情できる人間は、実は生物界で一番の絶倫なんでしょう。
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