親切は身を滅ぼす…かも知れない…というお話 #美人局 #詐欺 #勝俣 #かっちゃん #新宿

親切は身を滅ぼす…かも知れない…というお話

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イラストと本文は何の関係もありません
今からン十年前のお話

上京して間もないころのお話です。当時、杉並区に住んでいて、新宿にあった会社の通勤に、地下鉄丸ノ内線を使っておりました。あの頃はまだ「東京メトロ」ではなくて「営団地下鉄」なんて言ってましたけど…

だから、かなり古いお話です。

電車が遅れ気味になった朝、新宿の地下というか、多分、「スバルビル新宿の目」の近くだったと思いますけど、急いで会社に向かっていると、大勢の通勤客の行き交う構内で、女性が、掲示板のパネルに片手をつきながら、ケンケン歩きをしているのが目につきました。
年の頃は二十代中盤といった感じで、当時としては珍しい茶髪。一見すると、水商売風の女性でした。
ハイヒールのカカトが折れたらしく、折れた方の靴を手にもって、難儀している。
通り行く人々は見て見ぬふり、「みんな冷たいな」と思いつつ、私も始業時間が迫っていたため、不親切にも声を掛けないで、会社にむかってしてしまいました。
自分の不親切さに罪悪感を覚えつつ、二日位経ったある朝。
同じ場所で、同じ女性が、同じようにハイヒールのカカトが折れた風で、ケンケン歩きをしていました。服装こそ違いましたが、間違いなく同じ女性。
「デジャヴ?」
と思う位、同じ光景。
通り行く人々も、また、見て見ぬふり。
さすがに、田舎者の私でも、「なんか、変だな」と思って、声を掛けずに会社に向かいました。

そんな事があってン十年

ダウンタウン系のテレビ番組の中で、「かっちゃん」こと「勝俣州和」さんが、こんなお話をされます。
高校時代、友達と東京に遊びに来た時、ある山手線の繁華な駅で、ハイヒールのカカトが折れて困っているお姉さんを見つけます。
親切心から、手を貸してあげると、「会社は近くなの」そこまで送ってとお姉さんは言います。
「お礼もしたいし」と言われて、近くのオフィスビルまで女性を送る勝俣少年たち。オフィスに入り、応接室に座らされると、女性は「ちょっと待ってて」と言って、衝立の向こうに消えてゆく。
代わりに現れたのが、強面のおじさん。
おじさんは、
「彼女も、傷ついてる。お前ら、どう責任取るんだ」
凄んできたそうです。
事態がよく呑み込めないまま、ただただ恐怖で泣き始めた勝俣少年たち。あんまり本気で泣いてるものだから、強面のおじさんも「子供相手じゃ金にならん」と思ったのか? 存外優しい所もあったのか? 「ああ、もういい、行け行け」と言って帰らせてくれたそうです。

昔、新宿で見たあの光景に、話が似ている

多分、美人局つつもたせの一種だったんでしょう
番組を見ていて、何十年か越に「あっぶねー」と思ったものです。
時代的にも、同じころだし。下手すりゃ、勝俣さんの助けた女性は、私がスルーした女性だったかも知れません。
もし、あの時、親切気分で女性に声をかけていたら、もう、社会人だった私は、理不尽にもお金を要求されていたかも知れませんね。
しかも、近しい人達に「こっちは被害者だ」って言ったところで「スケベ心で、声掛けたんじゃないの?」なんて言われそうだし。
見て見ぬふりして通り過ぎていた、人達も、もしかしたら「美人局」と知って無視していたのかも知れません。
親切心は我が身を滅ぼすかも? というお話でしたが、親切心を利用して、食い物にしようとする輩の方が悪いんですけどね。

ちょっと蘊蓄

【美人局】
美人局と書いて「つつもたせ」と読みますが、何故、「つつもたせ」と読むのでしょう?
元々は「筒持たせ」と書きました。「筒」は男性器を指し、筒を持ってその気にさせる。という事が語源だそうです。
「美人局」は中国から来た言葉で、はじめは「びじんきょく」と読んでいました。日本の「つつもたせ」と同じ犯罪を指す意味だったので、美人局も「つつもたせ」と読むようになり、そのまま美人局=「つつもたせ」になったのだそうです。
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