ライジング・サン
自衛隊隊員の生活を描いた青春漫画。
被災地の現場で自衛隊員の活躍をみて、或いは、自衛隊員だった父に憧れて、家族を養うために…等。
様々な事情を抱えて、自衛官を目指す若者たち男女の青春漫画。
自衛隊に関心はなくも無い。程度の気持ちで、読み始めましたが、読み進んでゆくと、自衛隊とは、単純に、戦闘集団を育成する機関ではない。と思えてきます。当初の想像より、意味が深く、思いがけない名作に当たった感じです。
作品には、
理不尽に対する耐性
について、語っている箇所があります。現在日本は幸いに戦争はありませんが、被災地の現場では「理不尽」しかありません。勿論、戦争においても、理不尽しかないでしょう。
そうした、理不尽に対する耐性を養う為に、一見、いじめにしか見えない。
「本人が諦めない限り、決して見捨てたりしない」
という、上官からのシゴキを描いている場面もあります。
主人公、甲斐青年を軸に自衛官候補生を描いた作品で、一応15巻で完結しています。
私は、全巻、オンライン購入しましたので、現物本はありません。
ライジング・サン(レンジャー編)
主人公・甲斐たちが正式に自衛官となり、それぞれの駐屯地に配属される。
数年が経ち、一件の遭難者捜索を機に、主人公・甲斐は隊長から「レンジャー集合訓練」を薦められることになる。
脱落者の続出する「レンジャー過程」の壮絶さと、残った者達が、人として冷静かつ強靭になって行く様が描かれている。
現在、連載中。
こちらも、オンライン購入しましたので、現物本はありません。
レンジャー編の冒頭にある吉田茂・元内閣総理大臣の言葉
君たちは…自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり、歓迎されることなく自衛隊を終えるかもしれない。
きっと非難とか、叱咤ばかりの一生かもしれない。
しかし、自衛隊が国民から歓迎され、ちやほやされる事態とは、
外国から攻撃されて国家存亡の時とか、災害派遣の時とか、
国民が困窮し、国家が混乱に直面している時だけなのだ。
言葉を換えれば、君たちが日陰者である時の方が、国民や日本は幸せなのだ。
どうか、耐えてもらいたい…
(元内閣総理大臣・吉田茂翁・言説一部抜粋)