【思い出話】声はすれども姿は見えず…
倅が一歳前後の頃のお話です。
倅の行動範囲が広くなったので、当時の我が家ではベビーフェンスを設けました。
台所に向かう廊下部分に設置し、リビングと和室で存分に遊んで貰おうと言うわけです。
これで少しは、目を離せると思ったのですが、現実はそう甘くはありませんでした。
仕事をしながら、リビングで遊んでいる倅を監視していた積もりだったのですが、いつのまにか仕事に熱中して、監視が疎かになってしまいました。
すると…
「…えーっ、えっ、えっ、えっ」
倅の情けない泣き声がします。
リビングに様子を見に行っても、シクシク泣き声は聞こえるものの、姿が見えません。
「声はすれども姿は見えず、ほんにお前は屁の様な…」
窓を見ても、内側から施錠されたままだし、開けられた様子はありません。
よくよく見回してみると、部屋の隅に置いてある電話台の上に、
ヒョコッ
と倅の頭が覗いています。
電話機は倅が悪戯するようになって、カウンターの上に移し、電話台のキャビネットも悪戯するので、扉部分を壁に向け、しかもストッパーのゴムを底に貼って寄せておりました。
倅はよほど、電話台のキャビネットに興味があったのか、ジワジワと壁との隙間を作って入り込んだようです。
入ったは良いが、キャビネットの扉も開けられないし、身体の自由が利かなくなって、遂には隙間からも出られなくなった様です。
笑い事ではあるのですが、ホテルなどでもたまに、ベッドと壁の隙間に落ちて、ニッチもサッチもどうにもブルドック、になってしまう方が居られる様ですね。
（分かる方だけ笑ってください。えっ？知ってるけど笑えない(^^ゞ）
身体が真っ直ぐな状態で隙間に落ちると、力を入れられなくなり、ニッチもサッチもどうにも…（もういい）に成ってしまうのだそうです。
倅も同じ状態で、出られなくなっていました。
電話台を退けてやり、助け出してやると、それこそ顔をくしゃくしゃにして抱きついてきました。
台所や、私の部屋に乱入しなく成った分、楽には成りましたが、やっぱり中々目を離せない状態でありました。(´ヘ｀;)
キッチン用品
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