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お辞儀…という挨拶の意味


金曜ドラマ「リコカツ」で、緒原紘一さんが、実に綺麗なお辞儀をしますね。
そこで、ちょっとお辞儀について、思い出したことを書いてみたいと思います。

お辞儀

映画「燃えよドラゴンの中で、弟子に稽古をつけるブルース・リーが、弟子のお辞儀で、目を伏せた事を叱るシーンがあります。
頭をはたき、「どんな時も相手から目を離すな」と言います。
香港人のブルースは、本当には、こんな事は言わなかったでしょう。
燃えよドラゴンは、アメリカ映画ですから「目を離すな」は米国人による解釈、スタッフの演出だと思っています。アジア人なら、お辞儀は目まで伏せてこそ、お辞儀である事は知っているでしょう。実際、香港、台湾等の武術の試合を見ても、試合前のお辞儀は目を伏せています。

しかし、日本に、お辞儀の意味を知らない、マナー教室の先生が居た

名前は伏せますが、関西弁のマナー講師が、昔、某テレビ番組の中で、目を伏せながらお辞儀をする、女子アナに向かい「お客さんは地面に居てへん!」と𠮟りつけていました。
「お客さんから目を離すな」「常に、お客様にロックオンや」
的な事おっしゃいます。
ご近所さんとの挨拶ならまだしも、ちゃんとした接客であれば、目を伏せない事は、お辞儀として大変無礼な行為です。

お辞儀の意味

頭を下げる。差し出す行為は、相手に対して、隙を見せる、「敵意はありませんよ」という意思表示です。加えて、目を伏せる事で、「本当に敵意はありません」決定的に隙を作ります。
それが、お辞儀の意味なんですが、ここで、目線だけは相手から逸らさないとなると、「油断はしてねえぞ」「頭は下げでも敵意はある」という意思表示になってしまいます。
お辞儀に関しては、儒教ベースなので、東アジア全般で基本同じだと思いますね。
それに、目線を常にロックオンしている事自体、失礼になる場面も多いと思います。

隣国でもマナーは違う。日本と韓国のマナーの違い

日本時代のあった韓国ですが、マナー的には日本と結構違う所がありますね。
良く知られているのが、宴会等での飲酒の場面。
年長に勧められたとしても、最年長が飲むまでは、若輩者は先に、飲みませんね。
これが日本だと、勧められたのに、頑なに飲まないと、やっぱり警戒したとして失礼に当たります。(ゴルゴ13が典型的なこれでしょう)
「俺の酒が呑めないのか」
なんてセリフは、まあ、聞きませんが、三十年位前なら、まあまあ、聞いたことがあります。
韓国では、右横を向いて、左手で口元を隠しつつ飲みますが、これも、日本だと闇討ちを警戒した、失礼な行為になります。
相手を疑う事も、日本では最大無礼のひとつでもありましたね。
まあ、日本人は、気質的に、近頃はあまり気にはしてないようですが。
日本人最大のマナー感覚は、なんといっても「兎に角相手外国に寄せる」事でしょう。

器を手に持って食べるという文化

日本では、全てではないにせよ、器を持ち上げて食べる事が多いですね。
器に顔を伏せる。
この辺りは、武士の文化ですから、背筋をシャンと伸ばす方が美しいと考えます。
もう一つは、戦うお仕事なので、時間を要する食事タイムにまで、頭を下げるという隙は作らない。
という考えもあるようですし、「獣と違う人は、口を食べ物に持って行かず、食べ物の方を持ってくるものである」という考えが根底にある様です。
テーブル上の器に顔を伏せる食べ方を、「犬食い」(手も使わない状態)と言いますが、箸、スプーンを使っても、ご飯を盛ったお茶碗等を、テーブルに置いたまま食べる事は、日本では嫌われますね。(まあ、最近はこの感覚も希薄かも)
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