新しいスマホ

会社から全社員に、新しいスマホが支給されました。
「メールを新しく設定してください」
という事で、総務から、スマホ本体とプリントアウトされた設定方法が手渡されます。
「巡回先でも結構ですので、時間の空いた時に設定して頂いて、総務あてに設定出来た旨をメールくださいね」
私も受け取って巡回に出かけようとすると、
「もし、分からなくなったら電話ください。電話説明でも解るくらい簡単ですから」
結構、ご機嫌な総務事務方○○さん。
一件目の巡回作業が終わって、メール設定をしようとすると、もう、説明書の画面と実際の画面が違っていました。
「こんな時は電話しろって言ってたな」
総務に電話すると、
―…私もぉ、専門家じゃないんでぇ…分かりません―
ほんの一時間前とは打って変わって、超不機嫌。
えっ？　同じ人？　という位の人変わり。
多分、「説明書と設定画面が違うよ」という電話が殺到したんでしょうね。
こんな時、私は頭にくるより、この人の変わり様をちょっと面白く感じてしまう質ですし、揉めるほどの事でもないので、
「あ、分かりました。コッチで何とかします」
電話を切ってから、色々いじっておりますと、「設定」画面で一度、全てを「有効」にすると、説明書とは違いながらも、メール設定画面に入れました。
メール設定し、指定されたアドレスを入れて、総務宛てに送信すると、すぐ総務から電話が掛かってきました。
―お疲れ様でーす。いやぁ、凄いですね。ITに強い人が居ると助かります。―
「別にITに強い訳ではありませんが…」
―おじいちゃん、おばあちゃんには、設定無理なんですよ（私もおじいちゃんの仲間だけど）…あ、アドレスの変更もして頂いたんですね―
今度は、超ご機嫌。
「はぁ、まあ…、所で（総務）○○さんって、もう一人いらっしゃいましたっけ？」
―いえ、私だけだと思いますよ。此処では―
「ああ、そうですか…じゃ、勘違いかな？」
気付かれにくい嫌みを言って、切りましたが、総務○○さん。喜怒哀楽が激しいというか、
「うちの総務って面白い」
という出来事でした。
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